応募総数:203件 

企業・財団名/受賞活動名
メセナ大賞 主婦の友グループ
カザルスホールの運営
メセナ育成賞 東京ガス都市開発株式会社
パークタワー・アートプログラム ダンスシリーズの実施
メセナ企画賞 松下電器産業株式会社
阪神アートプロジェクトへの支援
メセナ国際賞 在日ダイムラー・ベンツグループ
ダイムラー・ベンツグループ  アートスコープ
ガスコーニュ・ジャパニーズ・アート・スカラーシップの実施
メセナ奨励賞 株式会社ローザ
斎藤記念川口現代美術館の運営
メセナ地域賞 株式会社みちのく銀行
ドキュメンタリー映画「サワダ SAWADA」の制作
メセナ普及賞 六花亭製菓株式会社
十勝に根ざした芸術文化活動

 

■メセナ大賞
主婦の友グループ
カザルスホールの運営
 

活動内容

偉大なチェリスト、故パブロ・カザルスの名を冠するカザルスホールは、(株)主婦の友社が1987年に東京・お茶の水にある旧本社ビルをリニューアルした際、日本初の本格的室内楽ホールとして内設したものである。 独立の室内楽専用小ホールという採算的に成立しにくい形態にもかかわらず、年間平均350公演をこなして内外の音楽家の演奏活動を紹介。日本の音楽文化に新たな局面を切り開き、それまで日本ではあまりスポットライトがあたらなかった室内楽の普及において先駆的な役割をはたした。
貸しホールとして一般に演奏の場を提供する他、主催コンサートも年50回ほど開催。「ハイドン交響曲全曲演奏会」、「アマチュア室内楽フェスティバル」、「ヴィオラスペース」など、10年間に好評を博した主催コンサートは枚挙に暇がない。
また、海外の優秀な若手演奏家を発掘し、日本に初めて紹介する「デビューコンサートシリーズ」や、日本の若手から中堅演奏家に演奏の機会を提供する「特別企画」などを通して、室内楽の将来を担う演奏家の育成にも努めている。さらに、カザルスホール・クァルテットをはじめ、いくつかのレジデント・クァルテットを組織し重点的に支援するなど、その後建設された多くの室内楽専用ホールの数々の模範を示してきた。 1994年にはホール運営への支援企業を募る「カザルスホール倶楽部」を組織。本年10月にホール設立10周年を迎え、さらなる活動の充実をめざしている。
運営にあたるのはグループ内の不動産管理会社(株)お茶の水スクエア。また同社のカザルスホール事業部アウフタクトが企画を行っている。

企業プロフィール((株)お茶の水スクエア)

本社所在地 東京都
業 種 ビル管理運営等
創立年 1967年
資本金 6,000万円
従業員数 80人


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■メセナ育成賞
東京ガス都市開発(株)
パークタワー・アートプログラム ダンスシリーズの実施
 

活動内容

「パークタワー・アートプログラム」は、1994年東京・西新宿にオープンした複合ビル「新宿パークタワー」のアート・イベント・シリーズで、「TOUCH AND GET WARM」(都市生活に温もりと肌触り感を与えよう)をスローガンに美術・音楽・ダンスの分野で開催されている。
なかでも今回の受賞となったダンスシリーズは、同ビル3階にある多目的ホール「パークタワーホール」を拠点に、コンテンポラリー・ダンスを支援している活動である。日本ではこのジャンルへの企業の支援が少なく、その意義が高く評価された。
ダンスシリーズの基本コンセプトは 1)海外招聘公演、2)国内の中堅振付家公演、3)国内の若手振付家公演の3つに大別される。1996年度は「ネザーランド・ダンスシアター・」をオランダより招聘、国内の中堅振付家公演では岩下徹、和栗由起夫+好善社の公演を行った。
とりわけ、同年より開始した「パークタワー・ネクストダンス・フェスティバル」は、国内の若手振付家の支援プログラムとして注目を集めている。今後の活躍が期待される3人の新進振付家が新作を競いあうこのフェスティバルは、新作の発表の場が与えられるのみならず、選ばれた3人にパークタワーが新作を委嘱し、創作のための稽古場として約2カ月間スタジオを提供する創作段階からの支援プログラムである。
第1回の"ネクストダンス"の旗手として選ばれたのは、能美健志・井手茂太・伊藤キムの3人。フェスティバルは通しチケットが完売する盛況ぶりで、成功のうちに終了した。コンテンポラリー・ダンスにおける若手アーティストの育成の場として、今後のさらなる充実が期待される。
パークタワー・アートプログラムの運営は、新宿パークタワーを所有・運営している東京ガス都市開発(株)(東京ガスグループ)が行っている。

企業プロフィール

本社所在地 東京都
業 種 ビル賃貸業
創立年 1991年
資本金 86億円
従業員数 159人
URL http://www.shinjukuparktower.com/


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■メセナ企画賞
松下電器産業(株)
阪神アートプロジェクトへの支援
 

活動内容

大きな災害の後、芸術が被災地にできることはいったい何なのか─阪神・淡路大震災は多くの芸術関係者に人間とアートのかかわりについて根源的な問いを投げかけた。
フランス人アーティスト、ジョルジュ・ルースは取り壊しが決まった建物を作品化して写真に残すことで知られた作家である。「彼を招聘して、神戸で作品をつくってもらおう。それを記録に残し、被災地の希望の光にしよう」。現地で救援活動に奔走していた松下電器のメセナ担当者が美術評論家・岡部あおみとともに一念発起して実現したのがこの「阪神アートプロジェクト」である。
この発案は、瞬く間に阪神間の美術関係者の連帯を生み、美術館学芸員や芸術大学の教師、美術作家など26名による実行委員会が組織された。彼らの呼びかけで学生や企業人など140人ものボランティアが集まり、1995年夏、ルースの8枚の写真作品「廃墟から光へ」が制作された。作品は1組が地元美術館に寄贈され、1995年秋から1997年春にかけて全国15カ所で巡回展が行われた。
来日を快諾したルースの派遣はフランス政府が援助。松下電器は制作費のほか、制作場所の提供、社員のボランティア、ハイビジョンでの記録制作、完成作品の巡回展サポート、告知用のインターネット上ホームページ作成など、プロジェクトのプロセス全般において柔軟な対応で多面的な支援を行い、担当部署のみならず多くの部署を巻きこんだメセナ活動を展開した。また同社の働きかけで、キリンビール、メルシャン軽井沢美術館、ホルベイン工業、ターナー色彩など、趣旨に賛同した他の企業も資材提供などさまざまなサポートを行った。
芸術の力で被災地の人々のエネルギーを結集し、震災の記憶を伝え残し広げてゆく活動となったこのプロジェクトは、「お金だけではない」新たなメセナのあり方をも提示し、芸術と社会の今後の関係に大きな希望をもたらした。

企業プロフィール

本社所在地 大阪府
業 種 電気機器製造販売
創立年 1918年
資本金 2,085億円
従業員数 4万6,972人
URL http://panasonic.co.jp/cca/activity/


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■メセナ国際賞
在日ダイムラー・ベンツグループ
ダイムラー・ベンツグループ アートスコープ
ガスコーニュ・ジャパニーズ・アート・スカラーシップの実施
 

活動内容

ガスコーニュ・ジャパニーズ・アート・スカラシップは、毎年日本の若手現代美術作家1名をフランス中西部のロット・エ・ガロンヌ県に派遣し、滞在制作の機会を与えるアーティスト・イン・レジデンス・プログラムである。 1991年、文化事業の一環としてアーティスト・イン・レジデンスを計画していたロット・エ・ガロンヌ県の要請で、ダイムラー・ベンツ社とメルセデス・ベンツ日本(株)の協力によりスタートした本スカラシップは、1995年からダイムラー・ベンツグループ全体による支援に拡大し、世界規模で展開している同グループのメセナ活動の一環としていっそうの充実が図られた。
派遣された日本人アーティストは、豊かな自然と温暖な気候に恵まれたガスコーニュ地方のモンフランカン市にひと夏滞在し、創作活動に専念する。同市は毎年計6名の作家を受け入れており、他国のアーティストたちとの交流は、2カ月半の滞在を刺激に満ちたものとしている。
また、滞在後はフランスと日本で展覧会が開催され、成果を発表する機会が与えられる他、その作品がダイムラー・ベンツによって購入される場合もある。
選考は、日本国内の6名の専門家が推薦する12名のアーティストの中から行われる。最終選考委員は日本の美術専門家、ダイムラー・ベンツの代表者、モンフランカン市長、独仏の駐日大使など、日独仏の国際プログラムを象徴する人々で構成されている。現在は公開審査となり、国内でのキャリア、将来に向けて質の高い作品を生み出す可能性、現地で文化交流に貢献しうる資質など、明確な選考基準のもと、オープンかつ透明な選考が行われている。1996年は邱世源が派遣され、滞在制作を行った。

企業プロフィール(メルセデス・ベンツ(株))

本社所在地 東京都
業 種 自動車および関連製品の輸入・販売
創立年 1986年
資本金 80億円
従業員数 433人

 

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■メセナ奨励賞
(株)ローザ
斎藤記念川口現代美術館の運営
 

活動内容

斎藤記念川口現代美術館は、1970年代以降の日本の現代美術を専門にあつかう日本でも数少ない美術館で、自主企画展を通じてわが国の若手・中堅作家を支援しつづけている。
マネキン製造および総合ディスプレイを社業とする(株)ローザは、埼玉県川口市の本社ビル新築の際、クリエイティヴィティを重視する本業にかんがみて、芸術支援を決意。須賀忠治社長の親戚である斎藤規子氏の篤志も得て、美術館が併設されることとなった。
こうして94年、本社ビルの1階から3階を占める斎藤記念川口現代美術館が開館した。エントランスはじめ展示スペースはオフィスから完全に独立、専門の学芸員も擁し、開館以来、日本の若手作家たちの作品収集も始めている。 個人コレクションの保存・公開のために設立される私立美術館が多い中、同館はコレクションではなく「日本の現代美術の若手支援」という理念から出発したユニークな存在である。評価の定まっていない同時代の美術は大規模な観客動員は見込めず、またその収集には大きなリスクがともなう。ましてや海外の著名なコンテンポラリー・マスターではなく、日本の若手作家の作品のみを展示・収集するのは、勇気ある決断といえよう。
とりわけ1996年に開催した「レクイエム─榎倉康二と33人の作家」展は充実した企画であった。東京芸術大学で教鞭をとり、数多くの優れた作家を育てた榎倉康二が前年急逝したのを悼み、教え子たち33人による追悼展を連続開催。はからずも日本の中堅作家たちの活躍を集約して展観する貴重な機会となり、大きな注目を集めた。
同時代の造形表現に投資する─その明快なポリシーの徹底により、わが国の未来の感性がここに育まれつつある。

企業プロフィール

本社所在地 埼玉県川口市
業 種 商業環境造形企画デザインほか
創立年 1962年
資本金 4,900万円
従業員数 310人

 

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■メセナ地域賞
(株)みちのく銀行
ドキュメンタリー映画「サワダ SAWADA」の制作」
 

活動内容

青森県を中心に111店舗を有するみちのく銀行は、1996年に合併20周年を記念して、青森市出身の報道カメラマン、故・沢田教一の生涯をつづったドキュメンタリー映画「サワダ SAWADA」を制作・上映した。
沢田はベトナム戦争の報道写真「安全への逃避」でピューリツァー賞を受賞。1970年カンボジアで取材中に銃撃され、34歳の若さで亡くなった。
みちのく銀行では沢田教一の存在とその業績を国内、特に県民に広く知ってもらい、郷土の誇りを後世に伝えたいという願いから、同映画を制作。撮影にかかる費用を負担した他、大道寺小三郎頭取(現会長)みずからシナリオ作りや編集作業にも参加し、香港やハノイでの撮影に現地滞在の行員が協力するなど、全面的なバックアップを行った。このように地方銀行が映画、とりわけ興行収入のあまり見込めないドキュメンタリー映画に支援するというメセナ活動は非常にめずらしい例といえる。
この映画は沢田に心酔していた五十嵐匠監督が同行に協力を要請して作られたもので、1996年度シネマ旬報ベスト10の文化映画部門の第1位に輝いた他、毎日映画コンクールでも記録文化映画部門のグランプリを受賞、高い評価を受けている。また、監督自身も青森県出身であることから、題材・監督・制作とも青森県という「地方発信型」の映画としても注目を集めた。
みちのく銀行では完成後、全国公開に先駆け、青森市、弘前市、八戸市でのべ10回にわたり無料試写会を開催。また、今年に入って青森県内の全高校にこの作品のビデオを寄贈するなど、積極的に地域の人々に鑑賞の機会を提供した。さらに全国公開にあわせて東京・恵比寿で行われた写真展「沢田教一のまなざし展」にも協賛。写真展の入場者も13000人にのぼり、沢田教一の業績があらためて注目された。

企業プロフィール

本社所在地 青森市
業 種 銀行業
創立年 1921年
資本金 241億円
従業員数 1,733人
URL http://www.michinokubank.co.jp

 

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■メセナ普及賞
六花亭製菓(株)
十勝に根ざした芸術文化活動
 

活動内容

北海道帯広市に本社をもつ六花亭製菓(株)は、文芸・音楽・演芸・絵画と多岐にわたる芸術文化活動を長年継続して行っている。
十勝の子どもたちに詩の発表の場を提供しつづけている児童詩誌「サイロ」はとくに息の長い活動で、1959年の発刊から今年9月で450号を数え、単行本も出版されている。
また、1982年に創業50年を記念して室内楽の演奏会と古典落語の寄席を開催したのをきっかけに、「坂本直行記念館」や本店4階の「六花亭ホール」などで毎年コンサートや寄席を行っている。こうした市民と演奏者の交流が下地となって、同社を事務局に「十勝ひろびろ音楽祭」や「帯広モーツアルト協会」が発足。1996年に10周年を迎えた「十勝ひろびろ音楽祭」は、同社の温かい歓迎もあって参加を希望する演奏者も多い。
美術の分野では、開拓農民のかたわら山岳画家として山や草花を描いてきた坂本直行の遺作を後世に伝えるため、1992年、中札内村にある柏の原生林に「坂本直行記念館」を建設。また、1996年同地に歴史的石造建築の帯広湯を移築して、北海道の雄大な山の姿を集めた「北の十名山・相原求一朗美術館」を開館した。1994年には本店3階にギャラリーを開設し、地元作家の絵画を中心に企画展を開催している。1997年12月には帯広市最古のレンガ建築を増改築した「相原求一朗デッサン館」も開館した。
「十勝の地域・住民の日常生活に根づいたイベントであり、施設でなければならない」という理念のもと、文化活動はすべて自社での企画・運営され、多くの社員が自主的にたずさわっている。

企業プロフィール

本社所在地 北海道帯広市
業 種 和洋菓子製造販売
創立年 1933年
資本金 9,150万円
従業員数 781人
 
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