応募総数:201件 

企業・財団名/受賞活動名
メセナ大賞 株式会社すかいらーく
(財)東京交響楽団の演奏活動支援
メセナ特別賞 財団法人末永文化振興財団
末永文化センターの運営
メセナ特別賞 ぴあ株式会社
PFF'91(ぴあフィルムフェスティバル)の開催
メセナ特別賞 財団法人ポーラ伝統文化振興財団
わが国の伝統文化の保存、伝承、普及、振興に関するメセナ活動
メセナ賞 株式会社紀伊國屋書店
紀伊國屋ホールの運営
メセナ賞 シヤチハタグループ
ジャパン・アート・スカラシップの協賛
メセナ賞 セゾングループ
MUSIC TODAY '91の開催
メセナ賞 日本アイ・ビー・エム株式会社
IBMウェルフェア・コンサートの開催
メセナ賞 株式会社紅三
ベニサン・スタジオ、ベニサン・ピットの運営

 

■メセナ大賞
(株)すかいらーく
(財)東京交響楽団の演奏活動支援
 

活動内容

すかいらーくグループは1988年以来、株式公開企業4社による利益を1%クラブ方式で拠出し、その財源の一部を東京交響楽団に寄付している。しかし、同楽団は特定公益増進法人に認定されているが、現行の寄付税制における免税限度枠の狭さでは、同グループは多くの寄付を出来ない。そこで考え出されたのが100%出資の子会社、(株)すかいらーく東京交響楽団の設立である。
この会社は年間百数十回に及ぶ同楽団の自主公演の興行を請け負い、一般はもちろん、グループ従業員約5万人対象のチケット販売や出資金の運用などで増収を図り、その収入を演奏会のつど出演料などを通じて同楽団に分配している。また、同楽団は1964年の不況時に、某社と結んでいた専属契約が破棄されたことがあり、景気の動向に左右されない支援を同楽団が要望したこともこのスタイル採用の一因となっている。この支援により楽団経営にゆとりが生まれ、賃金の増額、練習場の改装など多くの待遇改善がなされ、結果として楽団員の定着、演奏技術のレベルアップにつながった。
分権分社化を進めるすかいらーくグループでは、「金は出しても口は出さず、長期的ビジョンを持ち、宣伝色を排除し、対象を一点に集中する」といった支援理念に基づき、「世界一の交響楽団になることを夢見て東京交響楽団を支援し続ける」構えである。


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■メセナ特別賞
(財)末永文化振興財団
末永文化センターの運営
 

活動内容

博多駅弁・寿軒社長の末永直行氏が、遺産として譲り受けた土地を提供し、1987年、末永文化振興財団(理事長・安川寛)を設立、末永文化センターを建設した。日本には完成された演奏発表や作品展示の場はあっても、最も大切な練習・創作活動の場が少ない。同センターのメインである音楽練習場は、「ぜひ練習場が欲しい」という九州交響楽団の懇願に対し、理事で音楽に理解のある末永氏が応える形で実現したもので、設計の段階から九響の希望を聞き入れながら建設されている。ここを訪れた音楽家のメニューイン氏が「世界一素晴らしい練習場だ」と絶賛したほど広く、音響も環境も抜群である。九響の練習日以外の日は広く一般の音楽や演劇の会場として開放している。
同センターは音楽練習場のほかに九州日仏学館の国際交流館、ギャラリー、福岡YMCA国際専門学校などを併設しており、地域住民に開かれた、音楽、国際交流の場として活動を続けている。この練習場建設は他交響楽団の練習場確保運動への呼び水となった。
同財団の活動は、プロの交響楽団への支援と、地域への貢献として大変意義深いものとなっている。


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■メセナ特別賞
ぴあ(株)
PFF'91(ぴあフィルムフェスティバル)の開催
 

活動内容

ぴあ(株)では「アミューズメント・サプライヤー」を企業スローガンに掲げ、人々がより豊かで生き生きとした生活を営むため、様々な提案をしていきたいと考えている。その中でも文化・芸術の活性化と若い才能の発掘・育成は最も大きな使命の一つである。
「PFF」のテーマは「映画の新しい環境づくり」。1977年の「自主製作映画展」が、今ではコンテスト、スカラシップ、映画祭の3部門の活動に発展した。 「PFFアワード」は8ミリフィルムやビデオによる自主製作の映像作品を公募し、受賞作品を選定する映像コンテスト。受賞作品は全国の主要都市で公開され、グランプリには賞金100万円を贈呈。1977年以来、入賞作品206本の中から20人のプロの映画監督が巣立っており、いまでは映画界の登竜門として広く認識されている。
「アワード」で発掘した優秀な才能のさらなる飛躍のために「PFFスカラシップ」を創設。「アワード」受賞者の中から1~2名を選定し、その作家の監督作品を3000万円の製作費をかけ、ぴあ株式会社がプロデュースする。 また、興行採算的問題を理由に一般上映が困難な良質の映画を紹介する映画祭「PFFプレゼンツ」を開催するほか、「アワード」入選作など約100本を集めた「ぴあフィルム・ライブラリー」も開設している (1991年度協賛企業:佐藤工業株式会社、株式会社東京放送、日本衛星放送株式会社)。
「実際の活動を通じて、映画ファンや映画づくりを目指す若者たちの優れた才能とエネルギーを生かし続けていくことこそメセナ活動だ」との考えから、今後は国際化に向けて、さらに活動を拡大していく方針である。

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■メセナ特別賞
(財)ポーラ伝統文化振興財団
わが国の伝統文化の保存、伝承、普及、振興に関するメセナ活動
 

活動内容

1979年創立50周年を記念して設立された(財)ポーラ伝統文化振興財団は、わが国の歴史と風土の中で磨きあげられてきた数多くの伝統文化を保存し、振興することを目的として、地道に、着実に、様々な活動を続けている。
映像記録作成事業として、「伝統工芸の名匠」「伝統芸能の粋」「民俗芸能の心」の3シリーズを中心にこれまで25本の記録映画が完成されており、1991年度には「世阿弥の能」「磯井正美のわざ-蒟醤の美」の2本が制作された。
奨励事業として、伝統文化に関し優れた業績をあげた個人、団体を見つけだし、「伝統文化ポーラ大賞」「伝統文化ポーラ特賞」を贈呈。1991年の大賞には民俗芸能で功績のある本田安次氏、特賞には加賀友禅、和鏡制作、歌舞伎地方・長唄三味線、箏、三弦、胡弓、村歌舞伎などに関わってこられた方々の6件が選ばれた。
また、無形の伝統文化に関する記録や研究に対して機関誌「伝統と文化」の発行、記録した映像の公開上映、無料貸し出し、「公演と映画のつどい」などを実施した。
「ポーラは一切口を出さない」という社長の方針のもとに優れた人材を揃え、10年以上一貫した方針で、まことに地味ではあるが水準の高い、きめ細かく行き届いた活動をしている。

 

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■メセナ賞
(株)紀伊國屋書店
紀伊國屋ホールの運営
 

活動内容

紀伊國屋ホールは1964年に新宿の一等地に開場されて以来、劇場使用料を低料金に設定し、優れた劇団に貸し出すことによって、常に良質の演劇を提供してきた。同時に、劇作家井上ひさし氏がかつて紀伊國屋ホールを「新劇の甲子園」と評したこともあるように、若手劇団に同ホールでの公演の機会をつくることにより、世に送り出す役割も果たしてきた。
「自分たちの劇場で自分たちの観たい芝居を上演していく」ことが活動の基本となっているように、若手劇団の登用に際しては、支配人をはじめとするホールのスタッフが自ら劇場に足を運び、これはと思う劇団に対し紀伊國屋ホールでの公演を勧めている。つかこうへい事務所、夢の遊眠社、第三舞台など、多くの若手劇団が紀伊國屋ホールでの公演を機にメジャーへの進出を果たしてきた。さらに1966年からは、その年度に優れた成果をあげた演劇団体および個人に対し、「紀伊國屋演劇賞」を贈呈している。以来、ホールの運営と表裏一体となっての支援活動は演劇人たちの励みとなっている。1991年度は特に、つかこうへい事務所の1000円シアター「熱海殺人事件」の公演に協力し、多くの観客にも喜ばれた。
「今最も必要とされているのは息の長い支援活動である」との考えから、今後も来るべき21世紀を目標に、演劇を愛する人たちに対する支援を続けていく姿勢である。

 

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■メセナ賞
シヤチハタグループ
ジャパン・アート・スカラシップの協賛
 

活動内容

シヤチハタグループは、「生活文化価値創造企業」を目指し、幅広く社会活動へ参加することによって、時代の求める新しい価値を創造し、生活文化の向上に貢献していきたいと考えている。 その方針のもと「ジャパン・アート・スカラシップ」は、素晴らしい感性と構想を持ちながらも、経済的な理由などで作品化する機会に恵まれない若手作家を継続的に支援していく方法として生み出された、新しいアートのコンテストである。
これは東京・青山スパイラルガーデンのアトリウムという特定の空間(直径13メートル)を意識した作品プランと展示プランを募集し、グランプリ受賞者には制作展示費として1000万円が援助されるというものである。完成した作品はスパイラルガーデンにて展示される。応募資格として35歳以下という年齢制限を設定するなど、若手の芸術家に対する新しい支援のかたちとして話題を呼んでいる。 1991年は10月25日から11日間にわたり「第1回ジャパン・アート・スカラシップ・グランプリ作品発表会」が開催された。グランプリ受賞者には制作展示費のほか、ニューヨーク研修旅行のための往復航空券(オープンチケット)とホテルチケットが贈呈される。

 

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■メセナ賞
セゾングループ
MUSIC TODAY '91の開催
 

活動内容

セゾングループでは「将来、普遍的な評価を受けるであろう芸術作品は、現在我々の身の回りにいる柔軟な精神と想像力をもつ芸術家によって創作されているものであり、彼らの活動を支えていくことは同時代に生きるものの務めである」との認識のもと、現代芸術の支援に取り組んでいる。
1973年からスタートした現代音楽祭「MUSIC TODAY」は1991年で19回を迎えた。当初より、現代における音楽の創造の問題に一貫した視点から光をあて続けたこのフェスティバルは、「ここ数年、世界でも最も注目を集める活動になっている」との認識を国内外の作曲家、演奏家そして聴衆から得るに至っている。作曲家・武満徹の企画・構成のもと、同時代の創造的な作曲家の作品をまとめて紹介する「作曲家の個展」、優れた演奏家の活動を紹介する「演奏家の個展」を中心に、その時々の問題意識に基づく様々なテーマのもとに、コンサートが催されてきた。 また、35歳以下の作曲家の作品を募集し、選ばれた10数曲の作品を実際に演奏して受賞作を決定する「今日の音楽・作曲賞」も1982年より3年ごとに行っており、19回の今回はその第4回本選コンサートが行われた。
なお、スタートした当初よりセゾングループ各社が協同で運営してきたが、19回からは株式会社西洋環境開発が1社ですべての運営を執り行っている。

 

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■メセナ賞
日本アイ・ビー・エム(株)
IBMウェルフェア・コンサートの開催
 

活動内容

日本アイ・ビー・エム(株)では、「よき企業市民」としての役割を果たすべく、「IBMウェルフェア・セミナー」を始めとする障害者支援プロジェクトを、1974年より展開してきた。その一環として、1986年、障害者の芸術文化環境をより豊かにすることを目的としたプロジェクト「IBMウェルフェア・コンサート」がスタートした。
これは、移動困難な重度の障害者も居ながらにして一流の生演奏に接することができるよう、全国の重度障害者施設において日本フィルハーモニーのメンバーによる演奏会をやさしい解説付で行うというものである。1991年度までに全国総計41施設で開催、コンサートには施設近隣の方々も招待し、社員自らチラシを作成するなど、手作りの支援活動を行っている。 そのほか障害者の文学創作活動に光をあて、賞を贈る「わたぼうし文学賞」に対し、1986年より財政面などから支援し続けている。これらの支援プロジェクトは障害者の精神的充足を図るとともに、社会との垣根を取り除きコミュニケーションの向上・促進を図る機会を提供することを目的としている。
同社は、障害者が社会の一員として様々な分野で活躍するばかりでなく、優れた芸術文化を享受し、より豊かな生活を営むことができるよう願い、様々なプログラムを推進している。

 

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■メセナ賞
(株)紅三
ベニサン・スタジオ、ベニサン・ピットの運営
 

活動内容

(株)紅三が自社の廃工場を改造し、2つの稽古場で松竹ベニサン・スタジオを開設したのは1983年。工場移転後の再開発を考案中の折、稽古場として利用したいとの依頼に応えたことがきっかけだった。東京の演劇界が慢性的な稽古場不足に喘いでいる状況や、建物のスペースが稽古場として使いやすい点を知り、改造計画がスタートした。
以後、演劇関係者からの要望に応える形で協力し、現在11のスタジオと小劇場・ベニサン・ピットを所有する「東京の演劇村」として、さかんに利用されてきた。年間約50の劇団が利用し、これまでに300本以上の芝居がこの稽古場から誕生している。芸術の生産に貢献していながら、1000坪もの土地面積を保有するために地価税負担という逆風に直面しているが、オープン後いまだスタジオ代を値上げせず、商業演劇以外の劇団からは実際上利用料金を割り引くなど、陰ながら劇団の支援に務めている功績は大きい。スタジオは面積300平方メートル前後(約80坪~100坪)、高さ約3メートルと、都内では他に得られないほどの広さと高さを有している。
「演劇村」づくりを手掛けた理由には、同社の下町文化に活気を取り戻すために貢献したい という願望が込められている。1日約500名の演劇人の出入りや、稽古の最終日には必ず行う無料の公開稽古により、地元に文化的色彩が生じ、地域住民からも好評を得ている。

 

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